『The Towers of Avarice』

 

オススメ度:87

 

アメリカはカリフォルニアで結成されたZERO HOURが

1998年のミニアルバム『ZERO HOUR』を経て

2001年に発表した1stフルレンスアルバム。

 

基本はハイトーンだが

アグレッシブで存在感のあるヴォーカルと、

DREAM THEATER、RUSHらの先達に

強い影響を受けたとおぼしき、テクニカルで

めまぐるしいリフワークが特徴のプログレメタルである。

 

1stフルとしては格段の完成度を誇っており、

同時期に世に出たANDROMEDAと比べて

よりプログレメタルの王道を志向した楽曲は

時として難解で、複雑なドラマ性を孕んでいる。

特に「Demise and Vestige」は彼らの

高い実力が窺い知れる大作。

 

が、より高いところを目指すには楽曲のポピュラリティという点で

まだ未熟な部分が残っており、自己満足と客観性が

ギリギリでせめぎ合っているかのような印象も受ける。

リズム陣のエモーションとメロディー陣のテンションが

共に高いために、完成した楽曲を見るとバランスとしては

逆に悪くなっている、とは言いすぎだろうか。

スリリングな展開に由来するドラマ性は充分なのだが、

あと僅か、泣きの叙情性が欲しいところである。

 

なんだか厳しい表現になってしまったが、

個人的にはANDROMEDAやPAGAN'S MINDらと共に

テクニカル系プログレメタルの王道を担いうるバンドだと思っているので

2ndではさらに完成度を上げて驚かせて欲しい。