Eliphas Levi

 

真夜中の魔方陣』

 

門を開くと、そこは深夜の公園。

 

球の割られた街灯が枯れ木のように林立し

血生臭い風が新月の闇の中を吹き渡ります。

 

人っ子一人いないはずの公園の中央からは

ガリガリと何かをひっかくような音。

 

錆びたジャングルジムの足元から

鎖の切れたブランコの下、

原型を留めない朽ちた運梯をくぐって

腐臭の漂う水飲み場へ。

 

人ならざるものの目には、

濃い緑によどんだ池を中心に、

見たことも無い文字で埋まった魔方陣、

儀式の祭壇に姿を変えた公園の姿が見えるでしょう。

 

重い呻き声が響きます。

藻に満たされた噴水の底から

腐敗した人間の腕がいくつも浮かび上がり、

粘った水音を立ててぶつかり合い。

 

ジャングルジムには千切れた足、

水飲み場は血で満たされ

ブランコからは首が転がって池の淵に連なります。

 

一体何がこの公園に現れたのか。

誰がそれを呼んだのか。

今は確かめる術もありません。

充満した瘴気が死臭と交わりあう中、

まとわりつくような水音が終わりなど知らぬげに

ただ何度も、何度も繰り返し。