『リデルの赤い書物』

 

オススメ度:72

 

Eliphas Levi(エリファス・レヴィ)が1998年に

発表したファーストアルバム。

 

メンバーの中世ヨーロッパ風のいでたちからは

MALICE MIZER調のプログレ・シンフォ風味の

作品を想像したが、一曲目のインストを除くと

思ったほどMALICEっぽくはない。

もちろん変拍子の多様、クラシック調のアレンジ等

MALICE MIZERを思わせる部分はあるし

楽曲としての魅力はそこそこに高いが。

 

ヴォーカルはどちらかといえばMALICE的に

歌い上げるより、もっと軽く歌った方が

魅力が出そうなタイプである。

 

もう少し一曲一曲を歌いこめば

音程も安定したかもしれない。

「曲が自分の物になっていない」

と言ってはちょっと言い過ぎだろうか。

 

そのヴォーカルにせよライヴではかなり

高いテンションで完成度の高いパフォーマンスを

披露していたと言う情報もあり、

音源だけで判断するのは酷か。

 

結局、MALICEスタイルのバンドとして

一曲一曲はそれほど悪くないが、全体の

テンション、バンドとしての一体感辺りから判断すると

準備、練りこみ不足のまま発表された音源という

印象がどうしてもつきまとう。

 

もっとも、この当時はまだヴィジュアルバブルで

「出せば売れる、儲かる」時代でもあった。

事務所や周囲の要請、出さざるを得ない

タイミングもあっただろうから、

責任をメンバーだけに帰するのは無理がある。

 

「そういう時代」だったのである。

 

今改めて聞いてみると、ある意味

非常にこの当時のシーンらしいバンドとも言える。