La' Mule

 

『血の禁忌』

 

門を開くと、そこは桜の咲く庭。

 

若い女が一人、

押し黙ったまま

散りゆく花びらを浴びています

 

右手には鈍くきらめく刃。

時折光に朱が混じるのは、

古い古い血の跡のせいです。

 

その昔。

女は自らの全てを賭けて

一人の男を愛しました。

 

男もまた自らの全てを賭けて

女を愛しました。

 

やがて来る終わりの事など

考えもしないで。

 

永遠の愛が欲しいなら。

相手を愛しすぎてはいけません。

 

きらめく刃。

光を失った瞳。

もう自分以外を見る事は無い瞳。

 

今年もまた、愛する男は華となり。

女に愛を浴びせます。

散りながら、束の間の愛を・・。